最近はテレビドラマで取り上げられたこともあり、手術支援ロボットの存在をご存じの方も多いのではないかと思います。現在、日本の病院が導入している手術支援ロボットで寡占状態ともいえるシェアを持つのが、「ダヴィンチ」です。 2022年に、長崎大学病院で子宮全摘手術後に患者が死亡する医療事故がありました。 同年7月、ステージⅠの子宮体がんと診断された女性は、手術支援ロボット「ダヴィンチ」による子宮全摘手術を受け、10日ほどで退院しましたが、数日後下半身から多量の出血があり、その後出血性ショックで亡くなりました。 ...
Viewtify®始動!!
Viewtify®が導入されました! 富永愛法律事務所では、CT・MRI画像が立体視できるようになりました! 早速全ての症例データを試しています。 動画は胸部、肺を3DCG化しているところです! ...
『ブラックペアン』に登場する医用画像ビューワーの開発者、瀬尾先生にお越しいただきました!
2024.9.4 医用画像リアルタイム3DCG可視化ソフトウェア「Viewtify®」のデモンストレーションのために、 株式会社サイアメント 瀬尾拡史先生にお越しいただきました。 Viewtify®は、現在放送中のドラマ『ブラックペアン2』に登場しています! 医療AI「エルカノ」を使用した手術シーンで、Viewtify®で可視化された心臓がモニターに映し出されています。 と言うわけで、株式会社サイアメントで私が開発してきた医用画像リアルタイム3DCG可視化ソフトウェア @viewtify...
病院が両親へ必要な指導をしてくれていれば…気管カニューレが閉塞し、低酸素性虚血性脳症となった女の子が3歳で死亡 名古屋高裁で遺族が逆転勝訴
呼吸を助けるための「気管カニューレ」を使用していた生後6か月の女の子が、病院を退院した翌日に気管カニューレが閉塞し、長時間呼吸ができず低酸素性虚血性脳症を発症、意識不明の状態となってしまいました。その後、女の子は意識が戻らないまま3歳で亡くなっています。 2023年10月にも、岩手医大病院で同様の事故がありましたが、気管切開後の永久気管孔の仕組みを理解していなかったとして病院はすぐ事実を認め謝罪しています。 【コラム】たん吸引不十分で医療ケア児死亡 岩手医大病院で医療事故...
◇スタッフの傍聴記録◇医療裁判の証人尋問
近畿地方の地方裁判所で、当事務所が担当している医療裁判の証人尋問(医師・遺族)が行われました。 5年前、頭痛を訴えて救急搬送された70代の女性が、慢性硬膜下血腫を2回も見落とされ亡くなりました。2回目は、救急搬送され頭痛がひどくて受診していましたが、「患者の訴える頭痛が二次性頭痛(何かの病気が原因で起こる頭痛)である可能性を考え、CT検査を実施すべきであったか」否かが争われていました。 この日、法廷で証言したのは、2回目に救急外来で患者を診察した医師と、亡くなった患者のご遺族(息子さん)でした。 法廷の様子...
たん吸引不十分で医療ケア児死亡 岩手医大病院で医療事故
岩手医大病院(岩手県矢巾町)は30日、重い障害で体をほとんど動かせない10代男性が小児病棟に入院中の昨年10月、たんの吸引が不十分だったため窒息し、低酸素血症で死亡する医療事故が起きたと発表した。付き添いの母親が不在時に発生し、病院は吸引などの介助が日常的に必要な「医療的ケア児」に対する理解不足などが背景にあったと説明した。(産経ニュース) この報道を見て、10代まで懸命に吸引処置を続けてきたご家族の無念を思います。...
杉並区医師会で富永弁護士が講演を行いました!災害現場で求められる医療体制とその法的課題とは
日々、医師・弁護士として医療ミスに遭われた患者様やご家族を救済するために活動をしていますが、医師向けに講演の依頼をいただくことも多くなりました。 先日も、杉並区医師会にお招きいただき、講演を行いました。 講演タイトルは「災害現場の法律と善きサマリア人」。 きっかけは、昨年の福島県医師会で富永の講演を聴講された医師からのご紹介で、災害時の医療提供体制と法的な課題について話してほしいというご依頼でした。 このコラムでは、講演の内容を実際のスライドとともに一部ご紹介します。 善きサマリア人法とは?...
協力すればご褒美3単位!院内医療事故調査 おかしくない?
日本医療安全調査機構のホームページに、院内事故調査に協力すれば『専門医資格更新』の点数をあげますよ、という専門医に対する案内が載っていました。 多忙な医師業務に加えて、調査に参加することへの労いとのことですが、その内容には首を傾げたくなる内容が… 院内事故調査とは? 医療機関で事故が発生した場合、速やかに原因を明らかにするための調査をしなければならないと厚生労働省令で定められています。 医療法 第6条の11...
がんの見落としは賠償金額が少ない?!がんの見落としについて弁護士への相談をお考え方へ
日本では今や2人に1人が癌になるといわれています。 早期発見が重要視されるようになり、検査法や治療法が進歩したことで救命率は上がっていていますが、がんの見落としによる法律相談・医療紛争も増えています。 当事務所でも「がんの見落としで病院に責任を問えるのか」、とお問い合わせをいただくことが多くあります。 このコラムでは、がんの見落としについて“病院に責任を問えるかどうか”のポイント、賠償金額の目安について解説します。 がんの見落としについて、弁護士への相談をお考えの方は参考にしてください。 見落とし=医師のミスとは言えない...
日本の脳外科医療の闇【後編】「京都第一赤十字病院 脳神経外科学会が研修施設認定を停止」報道を見て思う
2024年4月5日、NHKが報じた京都第一赤十字病院の研修施設としての認定停止のニュース。 最近では2022年に赤穂市民病院が日本脳神経外科学会から同じく専門医研修施設としての認定を停止される処分を受けています。 京都市にある京都第一赤十字病院の脳神経外科では、4年前、脳腫瘍の手術を受けた70代の女性が腫瘍ではない脳の組織を誤って摘出されるミス以外にも、不必要で禁忌であった腰椎穿刺が実施され20代の女性が死亡する事故など、10件以上の医療ミスを疑われる死亡事例があったと報道されています。 学会の理事長が交代したタイミングでの措置...